学校法人帝塚山学園 創立80周年記念誌
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プロジェクト検証のため来場者からアンケートを集めるテレビ取材の中、オリックス野球クラブ・三上部長と議論する学生開門前からスタジアムの外には長蛇の列ができた試合当日は内野スタンドが満席になり、外野席も急遽開放された2年目は家族連れでも楽しめるボールパークを目指すべく屋台も登場岩井学長(当時)と一期メンバー全員で記念写真大盛況で厨房も大忙しプレゼンに向けて準備を重ねる生徒らオープン時は多くの取材が行われた奈良市企業局での研究発表41③大学×奈良県×オリックス野球クラブ「球場を満員にするプロジェクト」 2015(平成27)年5月21日、大学経済学部及び経営学部のマーケティング合同授業としてオリックス球団職員を講師に招き、秋のウエスタン・リーグ公式戦(オリックス・バファローズ対阪神タイガース)において球場を観客で満員にする方法を考えるプロジェクトが始動しました。 ただ一つ「宣伝費無し」という条件が与えられており、受講生は課題解決に向けて方策を議論し、様々な角度から価値付けを行って企業に協賛支援を訴えるほか、幅広い年齢層に向けたイベントを企画して前売券の販売促進にも努めました。 晴天に恵まれた9月23日(祝)、佐藤薬品スタジアム(奈良県橿原市)は目標定員3,000名を遥かに上回る5,116名の観客でスタンドが埋まり、無事「球場を満員にする」ことに成功しました。 この球界初となる産官学連携の取組みは大きな注目を浴び、マスコミ各社で密着取材が行われたほか、2017(平成29)年度まで継続して実施されました。②大学×奈良県五條市道の駅「吉野路大塔」に学生レストラン『TEZUcafe』 2015(平成27)年4月30日に、五條市の道の駅「吉野路大塔」に学生が運営するレストラン『TEZUcafe(テヅカフェ)』をオープンしました。 『TEZUcafe』は、大学と五條市との包括的な連携協定に基づき、現代生活学部食物栄養学科の河合洋見教授(当時)指導の下、水害で閉鎖されていたレストランを復活させ、メニュー開発から調理・接客に至るまで店舗運営の全てを学生が行うという、全国的にも類を見ない取組みでした。 開業2年目の2016(平成28)年には、居住空間デザイン学科が内装デザインを手掛け、夜空をイメージした紺色の壁に、五條市特産である箸の装飾や降り注ぐ星のモビールが吊り下がるお洒落な空間へとリニューアル。 多くの地元の方や観光客に愛されながら、2018(平成30)年10月21日をもって営業を終了しました。④中学校・高等学校×奈良市企業局×柏原計器工業水道スマートメーターの共同研究・開発に着手  中学校・高等学校理科部ロボット班が「節水の見える化」を研究する中で、IoTを活用した水道使用量を計測する技術を開発。2018(平成30)年2月に開かれた「FLL(ファースト・レゴ・リーグ)全国大会」でロボット班の生徒らが発表したことを契機に、奈良市企業局より実用化へのオファーがあり、同年4月、水道メーター製造会社を含めた3者によって共同開発に係る覚書を締結しました。 奈良市企業局では、水道スマートメーターによる自動検針を実現させ、山間部における水道事業のコスト削減や漏水の早期発見、また高齢者の見守りサービスなど住民サービスの向上を目指します。中学校・高等学校においても、生徒らによるフィールドワークや研究発表を重ねることで技術の改良を続け、早期の実用化に向けて取り組んでいます。 

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