学校法人帝塚山学園 創立80周年記念誌
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4学校法人帝塚山学園は、令和3年、創立80周年を迎えることができました。昭和16年、旧制中学校の開校に始まり、現在の2歳児教育から大学院までの総合学園として、11万4千人の卒業生を輩出してきた足跡は、幾多の困難を乗り越えてこられた学園関係者のご努力、ご支援、ご協力の賜物であり、敬意と感謝を申し上げる次第であります。その歴史は70年史に詳しく記載されていますが、戦前の「草創期」、戦後昭和の「揺籃期」、「拡充期」、「発展期」、「躍進期」、平成の「成熟期」、「改革期」、そしてその後、令和にかけての「回復、改善期」の10年でありました。平成に入ってからの少子化、長期の経済不況、国の私学に対する教育予算の削減等々、私立学校を取り巻く厳しい経営環境により、本学園も困難な状況に置かれることとなりました。このため、平成27年に80周年に当たる令和3年度(当時は平成33年度)を目標年度とする第4次中期計画を策定し、「教育の質の向上」、「組織力の強化」、「財政の健全化」の3本の柱を中心に、「帝塚山教育を通じて、変化する時代であっても選ばれ続ける総合学園」を目指して改革から変革へ役員、教職員一丸となって取り組んでまいりました。同窓会、保護者、そのほか関係者の皆様のご理解、ご協力を力にしながら、ようやく明かりが見える所までたどり着くことができました。80周年は、次の90周年、100周年につなぐためのマイルストーンと位置づけ、これからの「グローバルと地方」、「AIと心」、「多様性と個性」など予想される社会の変化を見据え、学園の教育理念をもとに子どもの発達段階に合わせた進取の教育を展開して、建学の精神である「社会に有為な人材」を育てていくことを役員、教職員改めて確認し合い、ベクトルを合わせて精進してまいります。80周年記念事業につきましては、募金によるご協力を得て学校の施設・設備の充実を進めてまいりました。そのほか、時節柄、記念式典や祝賀会は中止しましたが、この80年史はCDでの記念誌とし、これまでの10年を振り返り、記録に残すことといたしました。学園関係各位のご厚情に対し、深く感謝申し上げますとともに、今後なお一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。理事長 吉川 勝久MESSAGE80周年、この10年

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