学校法人帝塚山学園

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「ジャパン・ナショナル・オーケストラ」のメンバーが弦楽部の指導に来られました

世界的ピアニストである反田恭平氏が代表取締役社長を務めるジャパン•ナショナル•オーケストラ株式会社(Japan National Orchestra(JNO))と奈良県との連携協定に基づきスタートした「未来の演奏家育成事業」の一環として、弦楽部がある帝塚山中学校高等学校へのJNOメンバーによる来訪が6月2日に実現しました。

このたび、指導にあたってくださったのは、大江 馨さん(ヴァイオリン)、の長田 健志さん(ヴィオラ)、水野 優也さん(チェロ)、の大槻 健さん(コントラバス)。4名が姿を見せると心待ちにしていた50名を超える部員からは大きな拍手が起こりました。

メンバーの自己紹介のあと、ヴァイオリンとチェロによる「パッサカリア」(ヘンデル作曲 ハルヴォルセン編曲)の二重奏が披露されることに。あこがれのアーティストの演奏を間近で耳にすることができるとあり、部員たちは大いに感激している様子でした。音合わせの音色が響いた瞬間に場の空気は一変。いつもの音楽室が特別なリサイタルホールに変わったかのようでした。

演奏後、担当する楽器ごとに分かれ、弓の使い方や音の響かせ方といった技術面だけでなく、それぞれの楽器が担う役割の重要性に至るまで、実践的で丁寧な指導がありました。ヴァイオリンのグループでは、楽譜に示されているそれぞれの記号には、演奏にあたっての作曲家からのヒントが込められているので、きちんと読み解かなければならないとの指導がなされ、部員たちは早速、ペンを走らせていました。

個別練習の後は、再度一堂に会し、弦楽部顧問である寺島先生の指揮のもと、JNOのメンバーとともに日頃から練習を重ねている弦楽セレナーデ(チャイコフスキー作曲)の第4楽章を演奏しました。指導の成果は早速にあらわれ、立ち会った先生方や後輩部員から大きな拍手が起こり、夢のようなセッションに興奮冷めやらぬ様子でした。さらなる向上心を抱く部員たちに対し、JNOのメンバーからは、どうしても自分の演奏だけに終始しがちになるが、オーケストラでは、他の楽器の音色を聞く余裕が大事である。自分の演奏だけで完結させてしまわず、空間全体を常に意識しておかなければならない。そのためには、日頃からメンバーそれぞれへの思いやりの気持ちをもつことが重要だとのメッセージが寄せられました。

プログラム終了後も、さらに指導を請う生徒もみられるなど、部員たちにとってこの機会はぜいたくな時間を過ごすだけでなく、非常に大きな刺激を受けることとなりました。技術の上達、チームとしての一体感を高め、次の演奏会の成功を目標にさらに奮闘することでしょう。

JNOの関係者のみなさまは、部員たちの感謝の気持ちを込めた大きな拍手に見送られ、学校を後にしました。